2009年6月6日土曜日

ヴィリャ・カベリョへの一時引っ越し

 6月4日、木曜日、つまり昨日からヴィリャ・カベリョという、ポサダスの外れの団地に来ています。聖霊降臨の日に聖霊の注ぎの祈りをしに来た聖母の純心教会、すごく大きい共同体なんですけれど、主任司祭がフィリピンで休暇をとっていて、あと数日したら助任司祭がポーランドに帰国休暇で出かけてしまうので、その間の番というか、要は穴埋めですね。2ヶ月間ここに生活することになりますが、その間、召し出しに芽生える青年が増えるといいな、と思っていますので、お祈りよろしくお願いいたします。新しい部屋のデスク

 ちなみに、ヴィリャ・カベリョには興味深い歴史があります。

 ここは、昔ヴィリャ(貧しい集落)でした。ポサダスの町が大きくなる一方、仕事を求めて集まってくる人たちの中であぶれる人が出るわけですよね。そうしてあぶれた人たちが、集落を形成したんですが、ともかく環境も風紀も悪かった。ここに神言会の宣教師(ホアン・マルキエヴィッチ神父)がやってきて、風紀を厚生するために何とかできないかと考えて、学校と団地を作ろう、と計画を始めるわけです。けれどアルゼンチン国内での経済は非常に悪かったので、かつて神学を勉強したドイツの信者さんたちに手紙を書いて、援助してくれないかと願ったわけです。

 戦後の大変の時期でした。彼らにもお金はなかったのです。そこで、婦人たちは、「カベリョ(髪の毛)をかつらのために売ろう、そして基金を集めよう」という運動を起こしました。こうして髪を売って集められた献金で作られた団地、だから、ヴィリャ(集落)・カベリョ(髪の毛)、つまり、「髪の毛集落」という名が街に残されました。今日の福祉の姿勢を反省させるできごとですね。

 実は日本でも戦後、あの同じ敗戦国ドイツ人たちのしてくれた犠牲によって建てられた事業や施設が沢山あります。感謝、感謝です。

 引っ越しの合間に神言会の経営するロケ・ゴンザレス学園の福学長と、練成会担当者とのミーティングをしてきました。彼らの希望は、今から15年前に停止してしまった一般学生のための召命黙想会「いのちのプロジェクト」を復興することです。ちょうど小生が参加しようとしていて参加希望者の不足のために実施されなかった召命担当者研修会の中にあるプロジェクトで、学園側の希望とこちらの提供が合致して、うれしい時でした。ただ、学びに行かなければ

 その別の合間で、7月の頭に実施予定の神言会召命黙想会への招待ポスターを印刷会社から引き取ってきました。こんな感じ。収穫の主にお祈りをよろしくお願いします。

 夜は、一般の大学(カトリック系ではない大学、ということです)の一室で学生のためのミサをささげに行ってきました。ピンチヒッターだったのですが、アリストブロ出身の学生にも合うことができ、よい交流の時になりました。ただ、はじめて大学でミサをささげに言ったので、すごく緊張しました。

0 件のコメント:

コメントを投稿